モタクノート

マギアレコード攻略、感想など

メインストーリー8章における保澄雫関連の疑問

 

motaku.hatenablog.jp

motaku.hatenablog.jp これらの続きである。

 つい先日、メインストーリー8章の後半が公開された。
 私は今回の更新にかなりの期待感を持っていた。というのも直前が今までで屈指の良シナリオ続きだったからだ。8章前半のオールスター感は文句なしにワクワクさせてもらったし、なぎたんイベは現時点で過去最高のイベントシナリオだと思っている。
 8章前半で毬子あやかがその動きを仄めかしていたし、保澄雫もそろそろ登場しそうだが出てくるとしたらアナザー8章の方かな。そんなことを考えながらプレイを始めたらいきなり雫の名前が出てきた瞬間はテンションが上がった。その瞬間だけは。
 一通り読み終えて考えを整理した今、正直なところかなりガッカリしている。
 結論から言うと「保澄雫の魔法少女ストーリー2話3話で撒かれた伏線がかなり雑に回収されて無かったことになった」以外の解釈が困難だからだ。
 なぜそうなるのか。問題は大きく分けて二つだ。

①時系列がおかしい

 上の記事に書いたとおり、保澄雫の魔法少女ストーリー2話3話が入るのは普通に考えればメインストーリー7章以降だ。根拠はやちよの「いろは」呼び。サブ根拠としてななみけ5人の結びつきの強さ(「大切に、時間を掛けてそうして5人が作り上げてきた絆の証」)も挙げられる。
 が、公開された8章後半では既に雫とフェリシア・鶴乃に面識があり、雫はななみけに泊まったことがある=雫2話3話は8章の時点で既に起こった出来事、ということになっていた。
 しかしこれはおかしい。8章の冒頭で「8章は7章終了から二日後の出来事」と明言されている。雫2話3話が入るのは7章と8章の間ということになるが、7章と8章の間は二日しか空いていない。
 ななみけが謎の仕事をしている雫に声をかけた&雫がななみけに泊まったのは鶴乃が救出されて7章の事件が終わった当日で、雫が仕事相手にこれで最後と通告したのとななみけを出て行ったのはその翌日、雫が仕事相手にもう一度会って依頼の継続を頼んだのはその次の日=8章の日でそのまま黒羽根になりそのままマギウスを見切りその日のうちにフェリシア・鶴乃と再会……という意味不明なハードスケジュールを想定するしかなくなってしまう。
 これはどういうことか。雫2話3話はメインストーリーとは別の世界線・時間軸なのだろうか。だったら雫がフェリシア・鶴乃と面識がある、ななみけに泊まっていたなどの情報がメインストーリーで出てくる理由がそもそもない。9章以降でほむらリセットが来る可能性がないわけではないが、8章に登場した他のサブキャラのエピソードが全て今までの魔法少女ストーリーやイベントシナリオを踏まえていたことを考えても、8章で雫だけ別の世界線を想定するのはアクロバティックに過ぎる。
 では雫2話3話が入るのは7章より前だったのだろうか。7章より前でななみけ5人が揃っているタイミングは5章と6章の間だけである。やちよがいろはを「環さん」ではなく「いろは」と呼び始めたのは6章終盤からだが、雫2話3話ではなんとなく下の名前で呼びたい気分だったのでそう呼んでみた。強引に辻褄を合わせるなら恐らくこれが一番マシな想定だろう。
 だが、やちよが「いろは」呼びをしているシナリオのうち最初に公開されたものこそこの雫2話3話である。雫2話3話が公開されたのは5章5話配信時で、6章より先なのだ。それまで見られなかった雫2話3話の「いろは」呼びにより、いつかこの呼称変化の契機がメインストーリーで来ると予想され、実際に6章の終盤でそれが来た。そういう流れだった。
 要するに、この雫2話3話での「いろは」呼びが何となくで何の意味もなく使われたものであるはずはないのだ。雫2話3話が書かれた当初の予定では雫2話3話が入るのは6章以降だった、と考えるのが妥当だ。結局のところ強引に辻褄を合わせようとするならば説明する方法がないわけではないが、それはあえて強引に辻褄を合わせるならばという条件つきでしかない。
 時系列がおかしなことになるのは今回に限った話ではなく、正直なところそこに関してもうあまり信用はできない。そもそも強引に辻褄を合わせる必要が生じたのはなぜか。「雫2話3話が書かれた当初の予定と8章時点で予定されている展開が異なっており、予定変更に際しての擦り合わせが不十分だったから」以外の理由がちょっと思い浮かばない。
 というのも、おかしいのは時系列だけではないからだ。予定変更による雑な伏線回収の煽りのうち最もわかりやすいのが時系列矛盾、というのが実際のところだろう。時系列矛盾は8章冒頭の「あれから二日後」を修正するなりなんなりで解消されるかもしれないが、仮にそうなってもそれで全てが解決する話ではない。修正はできるならしてほしいが……。

②時系列以外の点も雫2話3話の描写と整合しない

 ポイントはこちらである。8章で明かされた雫の動向に関する情報はどれもこれも雫2話3話での描写と噛み合わない。
 そもそも雫に仕事を依頼していた人物がマギウスだという言及は雫2話3話では一度もない。雫2話での雫とやちよのやり取りからして依頼をしていた人物の姿をやちよは見ていたようだが、「あの魔法少女」「素性の知れない人達」としか言っていないので、少なくとも白羽根黒羽根ではなかったことになる。雫2話3話の入る時系列が7章以降だったはずであることも含め、まず謎の集団がマギウスだったという時点で驚きである。
 雫がしていた仕事は謎の人物が指定した場所と場所を空間結合で繋げることだったが、仮に謎の集団がマギウスだったとして何のためにそれを依頼していたのか不明。やちよが「あなたの行動が後の惨事を引き起こすかもしれない」と予言している辺りそれなりに重要な意味を持ってそうなものだが、今までのメインストーリーで明かされた情報からは判断できない。
 謎の人物は「正式に私達の仲間に入ればもっと効率的に稼げる」と雫を誘っていたが、それで与えるポストが黒羽根というのはちょっと理解できない。そもそも雫の能力のスペックはどう考えても黒羽根レベルではないし、単騎で魔女を撃退していたまどか1話などで戦闘能力の高さも示されている。アナザー7章でマギウスに潜入した杏子も最初は黒羽根からだったようだが、雫の場合は最初から固有能力のレアさを買われていたはずだ。
 そもそも雫が謎の集団に協力していたのは謎の集団が居場所になり得ると思っていたからではなく、単に居場所を探すために金が必要だと考えていたからだ。雫2話3話における謎の人物はフリーランスの雫に目的を伝えず空間結合を依頼して報酬を渡しており、雫の方は謎の集団の目的に一貫して懐疑的だった。心境の変化にしても時系列含めてあまりにも急すぎる。
 ……と、スッキリしない点が非常に多い。いくつかフラグはあるのでアナザー8章でも見滝原組との絡みで雫の出番があるかもしれないし、そこで補足があった場合ここで挙げている疑問のいくつかは解消されるかもしれない。だが時系列の雑な手つきからして、解消されたとしても良くて半分だろう。時系列矛盾の「あえて説明つけるならば」と同じで、そもそも普通は説明を要する不整合がこんなに生じることにはならない。
 もともと雫2話3話はマギウス編終了後の予定で伏線を撒いていたが、予定変更によりその伏線がいらなくなったのでマギウス編終了前に雑に回収した、それによってこれらの不整合が生じた、といったところだろうと踏んでいる。

 

 二度目になるが、正直なところかなりガッカリしている。
 去年の11月に雫の魔法少女ストーリー2話3話が解禁され、個人的には理想に近かったその内容から半年以上ずっと期待し続けてきた伏線が、よりにもよってこういう回収を受けるとは思ってもいなかった。
 こうなったらせめて、あれを無かったことにしたのに意味があったと納得できるような展開をやってほしい。ただ単にいらない伏線になったから雑に回収したのではなく、そうする必要があった、このためにマギウス編が終了する前に雫のエピソードを持ってきたのだと納得させてほしい。
 アナザー8章でそれが来るかは微妙なところだし、仮に来たとしても落胆が消えるわけではないが、なんとかしてもう一度掌返しをさせてほしいところ。